2017年 07月 26日
ガルシア・マルケス’百年の孤独’
ラテンアメリカ文学の作家、ガルシア・マルケスの’百年の孤独’を読んだ。
1ページが二段になっており、恐るべき改行の無さなので、牛歩のごとく読み進めるはめになった。
南米のある町を開拓するブエンディア一族の百年の歴史を描いた、壮大過ぎる物語である。
しかも、この小説の登場人物であるブエンディア一族は、息子が生まれる度に同じ名前をつけるので、アルカディオかアウレリャノにホセが付いたり付かなかったりで、お前は何代目のアルカディオ?と混乱することの連続なのだ。
最初は頭をフル回転させて、ええっとこれは二代目の、、と前後させながら読みすすめていたが、後半は脳みそが溶け出してきて、「もうどのアルカディオでもええわ!」という、あきらめの境地に至った。
おまけに子町娘のレメディオスという美少女が突然、天使のように舞い上がり、天に消えていった、などの躊躇ないファンタジーになっても、特別何かの意味があるわけでもなく、完全にはちゃめちゃなブエンディア一族と作者の世界観に振り回されっぱなし状態で、もはや脳がふにゃふにゃになりかけていた。
このひたすら長い長編小説を一夜で読めるはずもなく、3、4日に分けて読み進めたのだが、脳みそがふるふる状態のまま、現実の用事を済まさないといけないことは、大変困難であった。
今年は自治会の組長が回ってきたので、役員会の会議などに参加してると、南米の乱痴気騒ぎブエンディア一族にやられた脳で、ぼんやりしてしまい、現実へのチューニングで必死だ。
必死のパッチで読み終えた頃は、現実と非現実の二重生活を送ったかのようでへとへとであった。
なぜ、時間が有り余っている十代、二十代の時に読まなかったんだろうか!と、かなり後悔しつつも、そのくらいの年代ではきっと最後まで読もうと思わなかったに違いないと確信を得ている。
わたしなんかより余程ラテンアメリカとは縁のある夫が、まだ読んだことはないので、感想を聞いてきたのだが、最後まで読み終えた
という事実だけで、特に感想がなかったことに、自分でも驚いた。
とりあえず「輪廻転生だよ」とだけ言っておいた。
次に読むときは、子供が成長し、時間に余裕があるときにしたい。
by mosottto
| 2017-07-26 13:34
| 読書の時間